九州の玄関口・福岡に世界基準のイノベーション空間が登場

この度、世界的なスタートアップ支援企業であるCIC(ケンブリッジイノベーションセンター)が、東京に続きアジアで2カ所目の拠点となる「CIC福岡」を福岡市にオープンしました。アメリカ・マサチューセッツ州ケンブリッジに本社を置くCICは、単なるオフィス提供に留まらず、企業間のネットワーク構築やイノベーション促進をミッションとする「スタートアップ資源企業」です。その新たな拠点が、なぜ福岡に誕生したのか。その背景とCIC福岡の魅力に迫ります。
世界が注目する福岡のポテンシャル

CICがアジアで東京に次ぐ拠点として福岡を選んだことは、福岡という都市が持つポテンシャルの高さを世界に知らしめる出来事と言えるでしょう。これまで「スタートアップ都市」として積極的に起業支援や規制緩和を進めてきた福岡市は、国内外から多くの起業家や投資家を惹きつけてきました。コンパクトな街に都市機能が集約され、空港へのアクセスも抜群。豊かな自然も身近にあるという住みやすさに加え、アジア諸国との地理的な近さから、国際的なビジネス展開を見据える企業にとって魅力的な環境が整っています。CICは、こうした福岡の地の利とこれまでのスタートアップ支援の実績、そして今後のさらなる成長可能性を高く評価し、アジアにおける重要な拠点として福岡を選んだと考えられます。
イノベーションを生み出す「場」としてのCIC福岡

CIC福岡は、福岡市天神の新たなランドマーク「ワンフクオカビルディング(ワンビル)」内に開設されました。広大なスペースには、入居企業専用のオフィスルームに加え、多様な企業の人々が交流できる共有スペースや会議室などが設けられています。最大250社の入居が可能で、様々な分野のスタートアップや成長企業、そしてそれらを支援する大企業やVC、研究機関などが集積することで、新たなコラボレーションやイノベーションが生まれるエコシステム形成を目指しています。
CICの施設設計には、単なる物理的な空間提供以上の思想が込められています。【これまで書かれている内容】にある「日本の路地裏における人々のコミュニケーションのあり方にヒントを得て、違う企業の人が気軽に交流できるスペースを設けるなど、新たな発想を生み出す環境が用意されています」という点は、その最たる例です。偶発的な出会いや立ち話から新たなビジネスアイデアが生まれる、そんな自然発生的な交流を促進する工夫が随所に凝らされています。
ネットワークがビジネスチャンスを加速させる

CICの最大の強みは、そのグローバルなネットワークにあります。世界各地に展開するCICの拠点には、様々な産業やテクノロジー分野のトップランナーが集まっています。CIC福岡に入居する企業は、この強固なグローバルネットワークの一員となることができます。異業種・異分野の専門家との出会い、海外市場へのアクセス、新たなパートナーシップの構築など、国境を越えたビジネスチャンスが大きく広がります。
単なるオフィス機能だけでなく、具体的なビジネス成果に繋がるネットワークの価値が入居者にとって大きな魅力となっていることがわかります。また、「ネットワークスクリスの人脈を深くすることは一番大事です」という言葉からは、スタートアップの成長において人脈構築がいかに重要であるか、そしてCICがその機会を提供していることが伺えます。
福岡のスタートアップエコシステムは新たなステージへ
CIC福岡のオープンは、福岡のスタートアップエコシステムを新たなステージへと押し上げる起爆剤となるでしょう。世界基準のイノベーション環境とグローバルネットワークが、福岡から世界を目指すスタートアップの成長を力強く後押しします。多様な人材と知識が集まり、交流から新たな価値が生まれるCIC福岡は、まさに未来を創造する「イノベーションのるつぼ」となることが期待されます。今後のCIC福岡から生まれるであろう、世界を変えるようなイノベーションに注目していきましょう。