ロボティクス・スタートアップ New Innovations、シリーズBで11.6億円調達!累計68.1億円で飲食業界の自動化を加速、新ロボ「Burger Cooker」も発表

ロボティクスとAIを駆使したOMOソリューションを提供する株式会社New Innovations(以下、New Innovations)は、シリーズBラウンドで11.6億円を調達した。これにより累計調達額は68.1億円に達し、飲食業界の自動化・省人化をさらに加速させる。同時に、ハンバーガー全自動調理ロボット「Burger Cooker」と、店舗向け注文システム「Store Meister」を発表。飲食・小売・宿泊の3領域にフォーカスし、「次世代メーカー」として産業変革を牽引していく。

人手不足解消の切り札、「次世代メーカー」として社会課題に挑む

New Innovationsは、「人類を前に進め、人々を幸せにする」という理念を掲げ、2018年の創業以来、OMO (Online Merges with Offline) 事業を展開してきた。AIやロボティクス技術を活用し、人が単純作業から解放され、より付加価値の高い業務に集中できる社会の実現を目指している。

同社は既に、スマートコーヒースタンド「root C」やかき氷自動調理ロボット「Kakigori Maker」をリリースし、一定の成功を収めている。「root C」は約20カ所で稼働し、限られたスペースで新たな顧客体験を提供。「Kakigori Maker」はプロントコーポレーションやサントリーなどの大手企業にも導入され、その実用性が評価されている。

今回の資金調達は、既存プロダクトの量産体制強化や販路拡大、新規プロダクト開発、そしてソリューション事業の組織強化を目的とする。調達資金を元に、ハードウェアとソフトウェア両面の開発力を強化し、顧客の課題解決に直結するソリューション提供を加速させる計画だ。

新ロボ「Burger Cooker」登場、ハンバーガー調理を完全自動化

今回発表された「Burger Cooker」は、ハンバーガーの調理工程を完全自動化するロボットだ。最大60食分の材料を保管でき、タッチパネル操作やPOSシステムとの連携により、調理から包装までを自動で行う。省スペース設計ながら高い生産性を実現し、人件費と教育コストの削減に貢献する。

注文・調理指示システム「Store Meister」で店舗運営を効率化

もう一つの新プロダクト「Store Meister」は、店舗運営の効率化を支援する統合ソリューションだ。KDS(キッチンディスプレイシステム)によるオペレーションのデジタル化に加え、注文・決済を無人化するKIOSK端末も提供。顧客管理機能も備え、多角的な店舗運営改善をサポートする。

ロボット開発で培ったノウハウを活かし、製造業向けSaaS「図面バンク」も展開

同社は、ロボット開発で培った技術とノウハウを活かし、製造業向けAIクラウド図面管理システム「図面バンク」も提供している。AIによる類似形状検索やOCR機能を搭載し、膨大な図面データの管理と活用を支援。製造業の業務効率化と生産性向上に貢献する。

若きCEO、中尾渓人氏のビジョン

1999年生まれのCEO、中尾渓人氏は、14歳でロボカップジュニア世界大会に入賞した経歴を持つ。中尾氏は今回の調達について、「私たちはただプロダクトを作るAIロボットメーカーではない。顧客の課題を技術で解決していく『次世代メーカー』だ」とコメント。日本のハードウェア技術とAIソフトウェア技術を融合し、顧客の課題解決、ひいては産業全体の変革をリードしていくというビジョンを語った。

New Innovationsは、事業拡大に伴い、エンジニア、ビジネス開発、コーポレートなど幅広い職種で人材を積極的に採用している。多様なバックグラウンドを持つ人材が集結し、イノベーション創出に挑戦している。

New Innovationsの挑戦は、深刻な人手不足に悩む多くの業界にとって希望の光となるだろう。同社の技術力とビジョンは、日本の未来を明るく照らす可能性を秘めている。