レオス・キャピタルワークス×T&Dフィナンシャル生命保険が解決に挑む「20/60問題」とは?「つみえーる」で変わる新・教育資金プロジェクト

 レオス・キャピタルワークスとT&Dフィナンシャル生命保険株式会社が、子育て世代を取り巻く新たな社会課題「20/60(ニーゼロ/ロクゼロ)問題」の解決を目指し、革新的な金融サービスを開発しました。両社が共同で立ち上げた「新・教育資金プロジェクト」と、その中核となる新商品「つみえーる」について、発表会での内容をもとに詳しくご紹介します。

資産運用のプロと保険のプロが手を組んだ「つみえーる」誕生秘話

レオス・キャピタルワークス代表取締役社長の藤野氏は、かねてより日本の金融商品に「足りないものがある」と感じていました。それは、資産形成と健康不安への備えを一体的にサポートする仕組みです。業法の壁もあり、資産運用会社だけでは実現が難しかったこの構想に、T&Dフィナンシャル生命が賛同したことから、2年以上に及ぶ共同開発プロジェクトがスタートしました。

T&Dフィナンシャル生命保険代表取締役社長の森中氏は、近年の晩婚化・高齢出産に伴う「万が一への備え」に対する不安の高まり、そして従来の学資保険が抱えるインフレ対応力の課題を指摘。こうした背景から、投資と保険それぞれの強みを活かした新たなサービスの必要性を感じていたといいます。

資産運用のプロフェッショナルであるレオス・キャピタルワークスと、生命保険のプロフェッショナルであるT&Dフィナンシャル生命保険。両社のビジョンが合致し、業界の垣根を越えた連携によって誕生したのが、積立継続保険「つみえーる」なのです。藤野氏は、この異例とも言える協業が、顧客や日本のために使いやすい商品を生み出す原動力となったことを強調しました。

2060問題とは何か? 子育て世代が直面する複合的な不安

「新教育資金プロジェクト」が解決を目指す最大の社会課題が「2060問題」です。これは、藤野氏が提唱する、現代の子育て世代が直面する複合的なライフイベントとそれに伴う経済的不安を指します。

例えば、40歳で子供を持った場合、子供が20歳になる頃には自身が60歳になります。結婚・出産の高年齢化が進む現代では、こうしたケースが増加しています。子供の教育資金が最もかかる時期に、自身の定年が迫り、健康不安が増し、さらに親の介護問題も同時に発生するといった状況です。

複数のライフイベントが同時期に発生することで、家庭の経済的負担は極めて重くなります。「子供が成人するまで安定した収入が得られるか」「親の介護や自身の健康は大丈夫か」「定年後の生活資金は十分か」といった幅広いお金の問題に、多くの家庭が同時に直面しているのです。レオス・キャピタルワークスは、この現実を「20/60問題」として社会に提起し、「つみえーる」をその解決策として位置づけています。

「つみえーる」の画期的な仕組み:投資と保険の融合

「つみえーる」は、投資信託への積立投資と、万が一の事態に積立継続をサポートする保険が一体となった、日本初の画期的な金融サービスです。

従来の投資信託での積立は、契約者に万が一のことがあった場合、資金不足で積立を中断せざるを得ないリスクがありました。しかし「つみえーる」では、不幸にも契約者が亡くなったり、所定の高度障害状態になったりした場合、積立目標額とそれまでに積み立てた金額との差額を保険金・給付金として受け取ることができます。これにより、たとえ家計を支える柱を失ったとしても、お子様の教育資金など、当初目標としていた積立を継続することが可能になります。

まさに「つみえーる」は、将来の資産形成という「攻め」の要素と、万が一のリスクに備える「守り」の要素を兼ね備えた商品と言えます。これは、積み立て投資の重要性が叫ばれる一方で、「万が一のことがあったらどうなるのだろう」という健康不安や将来への不安を同時に抱える現代人のニーズに応えるものです。

「つみえーる」が拓く子育て世代の新たな選択肢

「つみえーる」は、単なる学資保険や投資信託の代替ではありません。従来の金融商品と比較しても多くのメリットがあると、藤野氏は強調します。

例えば、従来の学資保険は契約時に将来の受取額が決まるため、インフレに弱いという課題がありました。「つみえーる」は投資信託で運用するため、インフレに対応しながら資産を増やす可能性を秘めています。また、投資信託と保険を個別に契約する場合に比べて、手続きの手間や管理の煩雑さを大幅に軽減できます。

お子様の教育資金準備はもちろんのこと、ご自身の老後資金や健康不安への備えとしても活用できる汎用性の高さも魅力です。

レオス・キャピタルワークスにとって、「つみえーる」はビジネスの面でも大きな可能性を秘めています。子供保険市場の規模は大きく、新規契約件数も相当数に上ります。また、「つみえーる」契約者は長期保有を前提とするため、生涯にわたって得られる報酬(LTV)が従来の直販顧客に比べて大幅に増加することが見込まれます。これは、保険事務手数料収入に加え、目的を持った長期の資産形成をサポートすることによる保有期間の長期化が想定されるためです。

「新教育資金プロジェクト」のこれから

「新教育資金プロジェクト」は、「つみえーる」の提供にとどまりません。レオスキャピタルワークスとT&Dフィナンシャル生命は、「子どもとお金」をテーマにしたコンテンツやイベント、独自調査などを通じて、子育て世代の資産形成や将来設計に関する情報発信を積極的に行っていく予定です。本日公開された特設ページもその一環です。

時代の変化とともに多様化する子育て世代のニーズに応えるため、資産運用のプロと保険のプロが連携して生まれた「つみえーる」と「新教育資金プロジェクト」。これは、単なる金融商品の提供にとどまらず、社会課題の解決を目指すサステナブルな取り組みとしても注目されます。両社がこれからどのようにこのプロジェクトを推進し、多くの家庭の「次の世代の豊かさ」をサポートしていくのか、今後の展開に期待が高まります。